喘息治療薬にはステロイドが有効

喘息を持っている人の苦しみは、他のだれにも理解しがたいものがあります。

何とか発作を治めたい、そして、できることならもう二度と発作が起こらないように、喘息を完治させたい・・・そう願わない喘息患者はひとりとしていません。

ただ、喘息の発症原因が非常に多様であるため、これを完治させるのはそう簡単なことではありません。

そこで、「薬」を服用することによって発作を鎮めたり、発作を予防したりすることはできるようになってきています

その「薬」にもいろいろ種類があるのですが、やはり喘息の発作を鎮めるという点では、



と現在のところ考えられています。

では、ステロイド吸引剤の効能についてお話していきたいと思うのですが、そのためには、まず「喘息発作」というのが果たしてどのような症状であるのかということについて知っておかなければなりません。

喘息の症状が起こる最大の要因は、「気道の炎症」です。気道が炎症を起こすと、気道が熱を持ち、腫れが起こり、その結果、気道が狭くなるという症状を発症することになります。これが



と言う症状です。つまり「喘息」というのは、気道炎症と気道狭窄がその主な原因となっているということになります。

で、ステロイドの役割というのが、この「炎症」を軽減するところにあります。炎症が軽減されれば、狭窄も軽減されることになりますので、喘息が改善されるわけです。

そこで、今度は炎症のメカニズムを簡単に説明しておきますと、これは基本的に「白血球」が原因になります。

白血球が何らかの異常を察知し、激しく活動することによって炎症が引き起こされるのです。つまり、ステロイドの最大の役割である「炎症を軽減する」という効果は、実は



という効果に由来していることになるわけです。

ところが、ステロイド剤に関してちょっと気になる情報があるのですが、これは、「ステロイドは長期間継続的に服用することができない」という注意点になります。

これはどういうことかというと、白血球というのは、先にも触れたように、体内に異常を発見し、その異物を攻撃するという性質があるからです。

つまりそれによって、身体の健康を守っていることになります。

とすると、ステロイド剤を長期的に服用したり利用したりすることで、白血球によるガードが緩くなることになります。ですから、



というのは事実です。

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喘息治療にはステロイド

喘息の薬として使用されるものには、不思議とステロイド系のものが多いという印象がありますが、これはちゃんと理由があります。

ステロイドというのは「カビ」の一種なのですが、これが作用すると、白血球の動きを鈍らせるという特長があるのです。

早い話、喘息の場合は「発作」が起こらなければ、それほど健常者と大きな違いなく生活を送ることができるという点では、いかにして発作を軽減させることができるかというのが大きなポイントになるという意味で、ステロイド系の薬が喘息の発作には有効に機能することが多いということにはなります。

喘息発作でつかわれるステロイドは、やはり吸引薬がその代表的なものになります。たとえば、シムビコートなどはその代表ということになるでしょう。

ただし、シムビコートの場合、吸引した後に口内を洗浄する必要があります。

何しろ「カビ」を吸い込んでいるわけですから、これが口内に残ってしまうとすると、口内に大きな問題が生じることになりますので、そうした事後処理が必要になるのです

といっても、簡単に口を水でゆすぐ程度でシムビコート用の口内洗浄は終了です。誰でも簡単にすることができる口内洗浄です。


しかし、簡単だからこそ、ついつい忘れてしまうということになりやすいというのも事実ですから、シムビコートをはじめとして、特にステロイド系の吸引薬を使用するという方は、



また、内服薬でもステロイド系の薬はつかわれることが多いです。その代表的なものが、プレドニゾロンプレドニンということになるでしょう。

これらの薬は、強い痛みや大きな苦しみをともなう病気の際には必ずといっていいほどつかわれますが、まあ逆に言えば、それだけ苦しい喘息発作の鎮静化には大きな効果を見込むことが当然できるわけです。

ただし、ふつうプレドニゾロンやプレドニンなどの強力なステロイド剤は、長期間にわたって服用することが許されないとされるのが一般的です。

ですから、慢性気管支炎など、長期的な発作をともなう喘息症状に対して、継続的にプレドニゾロンやプレドニンなどのステロイドを使用することに関しては、医師としっかりと相談する必要があるということになります。

ですから、吸引薬にしろ内服薬にしろ、ステロイド系の薬を使用するときには、十分注意して服用、使用する必要があるということだけはしっかりと覚えておいてください。

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喘息治療のための吸入ステロイド剤

喘息治療における吸入ステロイド剤の利用は、現在ではもはや「常套手段」といえる治療であるといえます。

実際、喘息治療のガイドラインにおいても、吸入ステロイド剤は非常に強く推奨されています。

病院に行って喘息患者であることが認定されると、ほぼ例外なく吸入ステロイド剤を処方され、これによって治療が本格的にスタートします。

その意味では、喘息治療のスタートを告げるのが吸入ステロイド剤であるという考え方もできるのです。

もちろん、発症後まもなく完治することができる患者さんもまれにいらっしゃいますし、また、一過性の喘息症状を呈しているものの、その後は何も起こらず、結局喘息ではなかったと考えられるような患者さんもいらっしゃいます。

ただ、一般的には、喘息治療の場合、非常に長い時間を必要とすることになると考えておいたほうが無難です。

そうは言っても、喘息の発作が1日中襲いかかってきているというわけではありません。

ただ、時おり襲ってくる喘息発作は、あまりにも苦しく、そしてまたあまりにも恐ろしいものであるのも事実です。

ただ、考えようによっては、喘息患者さんであったとしても、もし何も発作が起こってこないという時間を長く継続することができれば、これは健常者の方とほとんど変わりないということになります。つまり、よく言われる言い方をすれば、



という方向性です。喘息患者さんにとってはこの状況が一番望ましいといえるかもしれません。そして、そういった状況をうまくもたらしてくれるのが、吸入ステロイド剤であるといえるのです。

そういった状態を、一般的に「コントロールできている」と表現します。

つまり、吸入ステロイドを使用することによって、うまく喘息の発作を回避、あるいは予防することができているということになるわけです。

これは、吸入ステロイド剤を利用している患者さんにとっては、まあ「ベスト」とは正直言いづらいですが、極めてベストに近い「ベター」な状況であるといえるでしょう。

とはいえ、吸入ステロイド剤は保険適用内ではあるとしても、けっこう高価と感じられるケースもあると思いますので、できることなら完治を目指して、状態が落ち着いている間にたとえば運動療法などを取り入れて、さらなる良化を目指したいものです。

ただし、それまでは、吸入ステロイド剤でしっかりと喘息の状態をコントロールしておく必要があるということを忘れてはいけません。

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